終活 ひきこもりの息子を自立させるまでは死ねない

デジカメの編集画面にいつも笑顔の息子が現れる。「がんばれよ!」と小さく声に出してみる。

アルコール依存症・閉鎖病棟からの手紙ー41ー

「移ろいの季節」 天気予報では今日1日曇天

am6:30、起床。夜半よりの激しい雨が上がりました。

どんよりと垂れこめた灰色の空からまだ少しばらっと水滴が糸を引いています。

NHKの天気予報では今日1日曇天が続き、はっきり晴れるのは夕方からということです。

4月1日かっきしにテレビ室から暖房用のガスストーブが取り払われました。

明け方の寒さに皆は震えています。

布団に潜り込んで暖を取らないととてもやっていけそうもありません。

洗顔を済ますと何もすることのない朝は、手持ちぶさたも加味されて寒さをよりいっそう感じます。  

3月までヤカンで湯を沸かし熱い緑茶やコーヒーが手軽に飲めましたが、ストーブがなくなってからはそれもままなりません。

だれもがどこへも行き場所がない状態です。浮かぬ顔でテレビ室をいちべつをくれて、あわてて自室へと取って返します。  

配ぜん室の隅に熱湯保温器というものが用意されています。

湯の温度が摂氏70度くらいなので冷たいカップではぬるくてまずいコーヒーしか入りません。

まして夜食のインスタントのめん類は、よくほぐれないので固いラーメンを食べるはめになってしまいます。  

火に集まって火を囲んでのだんらんが暖房器具の喪失とともにきれいさっぱりとなくなってしまいました。

朝、テレビ室はだれもいないので殺風景なものです。

ちょうど中途半端な季節の切れ目、移ろいの時節です。

(この記事はブログの原点になるアルコール依存症からの回復日記である。
昭和61年(1986年)、アルコールの専門病院に入院したわたしが妻に向けて毎日書き綴った手紙で、病院の玄関にある郵便ポストに切手を貼って退院の日まで投函し続けた。)

 

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